MCAP-CR
多自由度バスレフ型研究所
Multiple-Degree of Freedom Bass-Reflex Laboratory



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MCAP-CRとバリエーション

多自由度バスレフ型の代表的なアプリケーションに、標準MCAP-CR型があります。

MCAP-CR型は、複数の 空気室とダクトにより、多自由度のばね‐質点系を構成するものです。

標準MCAP-CR型は、自分以外にも、既に複数の製作例があり、その効果は証明されています。

標準形においても自由度が大きいため、最適な設計法は、確立されていませんが、今後、最適設計法の研究は続けてゆきます。

ここでは、多自由度バスレフ型のなかから、標準MCAP-CR型、AICC-CR型、CBS-CR型を紹介してゆきます。

MCAP-CR/AICC-CR/CBS-CR
同形モデル
1. MCAP-CR族:標準MCAP-CR型、AICC-CR型、CBS-CR型(このページ内のすぐ下です)
2. 標準MCAP-CR型の13cmモデル(新型)
3. 標準MCAP-CR型の13cmモデル(以前のモデル)

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1. MCAP-CR族:標準MCAP-CR型、AICC-CR型、CBS-CR型
1.1 MCAP-CR族

適切な日本語が分かりませんが、標準MCAP-CR型とその変化形をMCAP-CR族と表記することにします。
MCAP-CR族には、以下の3系列があります。

Standard MCAP-CR (Multiple-Chamber Alligned in Parallel)
CBS-CR (Carbon-Bond Structured)
AICC-CR (Arbitrary Inter-Chamber Connection)

ややこしい命名ですが、上から順に、標準並列配置小部屋構造型、炭素結合配置型、任意接続小部屋構造型と呼ぶことにします。これらは、全て、筆者の考案であり、先例がないので、以上が正式名称になります。

これらの構造を比較するために、外形を共通にしたこれら3タイプのシステムを作成し、比較しました。
どれも、微妙に音が違いますが、低域の補完能力については大差なく、好みの範囲に入る程度の差しかないかもしれません。

以下にこれらのシステムの構造図を示します。


図1

図1の左が標準MCAP-CR型で、全ての副空気室の全てが主空気室に接続されており、副空気室相互の接続はありません。中央のAICC-CR型は、標準 MCAP-CR型の特徴に加え、副空気室相互を接続したものです。右のCBS-CR型は、2つの副空気室だけが主空気室につながっており、3つめの副空気 室は、他の副空気室と繋がっています。このように、それぞれ、構造が違っているため、固有振動は異なります。これらの違いは、どのようになるのでしょう か?

図1の、CBS-CRについては、何故これを炭素結合配置型と呼ぶのでしょうか?不思議に思われた方が多いと思いますので、CBS-CR型について以下に補足説明します。


図2 標準MCAP-CR

図3 CBS-CRの概念

図4 簡略化したCBS-CR
副空気室が4つの場合の標準MCAP-CR型の構造図です。
CBS-CR型の概念です。主空気室から、結合の手が4本伸びており、それぞれの空気室からも同様に結合の手が4本伸びています。これらの結合は、永遠に拡張可能です。
CBS-CRの概念そのものでは、自由度が大きく、複雑すぎるので、そこから、破線で囲った部分を切り出します。これが、簡略化したCBS-CR型となります。


図5 CBS-CRの最小構成モデル
図4が実際にどのように構成されるかを示したものが図5 です。空気室は全部で4室あり、平面上に、合理的に配置できます。このように平面的に配置できることが、CBS-CR型の最大のメリットになります。標準 MCAP-CR型、AICC-CR型の場合は、副空気室が3室の場合には、全ての空気室を平面上に配置することが困難ですが、CBS-CRの場合は、空気 室を増やしても、平面上に空気室を配置することができます。

ただし、今回は、他の2タイプと同じ形状にするために、この利点は諦め、空気室を立体的に配置しました。


1.2 使用したスピーカーユニット

これらのモデルを作成するには、スピーカーユニットが6個必要となります。このため、作成した時点で、最もコストが低く入手が容易な、TangbandのW3-881SJを採用しました。このユニットがベストという訳ではなく、他のユニットを選択しても問題はありません。


1.3 設計図

以下に、これらのモデルの設計図面を示します。モデル名TR080bは標準MCAP-CR型、AIT080aはAICC-CR型、CBT080aはCBS -CR型のものです。ひとつの図面に3タイプをまとめて書いているため図面は難しくなっています。図面をクリックすると拡大されます。
これらの図面の詳細は、設計図例をご参照ください。等角投影図も設計図例中にあります。


1.4 製作過程

これらのモデルは、2010年に同時に製作し、スピーカー再生技術研究会の第1回オフ会で公開しました。詳細については、日記アーカイブ及びスピーカー再生技術研究会のサイトをご覧ください。

今回製作するモデルは、1辺250mmの立方体としました。板取の効率を良くするため、縁の部分には、角材を使用します。角材を使用しない場合には、250mm幅と220mm幅の部材が混在するため、上手に板取が出来ません。

縁の部分を別の角材にすれば、3セット分が上手に板取でき、また、木口を見せないためデザインも良くなります。

まず、縁に使用する角材を、マイターソーで切ってゆきます。この鋸を使用すれば、45度は、正確に切り出せるし、慣れれば、長さもかなり正確に切れるようになります。

同様にウッドパイプもマイターソーで切り出します。ウッドパイプは高価なので、端材を接合して、無駄なく使います。
また、縁の角材も無駄を省くため、写真のように接合して使います。
ウッドパイプは、紙管でも代用できます。


部材は、個々のアッセンブリに分け、それぞれ、個別に接着してゆきます。





 

接着中





 

接着は完了しました。

この後、角材の寸法足らず部分に檜の薄板を貼り、更に、鉋でR加工します。詳細は日記アーカイブをご覧ください。


全体を240番の紙やすりで仕上げた後、アクリルラッカーを塗布しました。.

作成したMCAP/AICC/CBS-CRの概観は共通で、ぱっと見ても区別は付きません。

比較には理想的な形状に仕上がりました。

自分で比較試聴した後、ゲテもんで有名な松さんと共に比較試聴しました。

松さんも少し聴いただけでは、差があまり判らなかったそうですが、聴き込んでゆくと、AICC-CRが最も奥行き深く、生々しく感じたそうです。

これらのモデルの、最低再生周波数は約37Hzで、どのモデルも低域の補完能力は同等で、低音不足は感じませんでした。

スピーカー再生技術研究会の第1回オフ会では、これらのモデルを全て比較試聴しました。

その結果、参加された方の多くが、CBS-CRに軍配を上げました。
CBS-CR型は、主空気室に直接接続されていない空気室のダクトからの低音が一瞬遅れます。この一瞬の遅れが、広い部屋では、好印象に作用したのではないかと思います。

製作者自身の評価としては、標準MCAP-CR型が最も癖が少なく、無難なのではないかと思っています。


 



注意事項

MCAP-CRは、2012年に特許が 成立しています(特許第 5083703号)
契約による以外のMCAP-CRの商 用利用は禁じます。
MCAP-CRの商用利用を検討され る場合には、 ご連絡ください。
評価のために、実際に製作することは、商用利用とは看做しません。
また、商用以外の使用に制限はありません。

連絡先: mcapspeakers@gmail.com

管理人: 鈴木 茂

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